子宮腺筋症とは


子宮内膜にしかないはずの子宮内膜組織が、なんらかの原因で、子宮の筋層内
もぐりこみ、内膜組織とよく似た組織であるがため、月経のたびに病巣が増殖していく
難治性の病気です。


症状

筋腫や内膜症よりも、かなり強烈な月経痛と、放散痛、 子宮筋層内に病巣があるため
筋層は肥大し、過多出血、それに伴う貧血などが出てきます。
進行してしまうと、さらに強烈な痛みで日常生活は不可能になります。



主な診断・検査方法

問診、内診(痛みや癒着、子宮の大きさ硬さなど) 超音波検査、MRI、腹腔鏡検査
血液検査 (CA125の物質が増えることが知られていますので、その値を調べます)

正常値は35以下。腺筋症は内膜症と比べると少し高値になります。


治療法

ホルモン療法、子宮動脈塞栓術(UAE) 核出術などが行われていますが、完治させる
薬や手術法などは、現在のところありません。(子宮を全摘出してしまえば根治はします)
内膜症と違い、腺筋症の場合は、内視鏡による手術も不可能で、核出術で子宮保存手術を
行っている病院は数箇所ありますが、高額な医療費がかかってくることが多く、核出術を
したとしても、数年後には再発します。今のところ(2007年) 腺筋症が完治したというデータ
はありません。 治療法の開発が望まれます。



■ホルモン療法

痛みを根本から断つ治療薬として、GnRHアゴニストが用いられます。
これは、排卵を抑制してエストロゲンの分泌を抑え月経を止め、子宮内膜症組織を小さくし
症状を改善するものですが、現実には、月経が戻ると同時に悪化します。
副作用が強く、骨密度が下がったり更年期障害に似た症状が出ます。
(私の場合、半端じゃないほどの副作用に苦しめられました)

リュープリン(注射) ナサニール(点鼻剤)


■最新医療参考リンク


子宮筋腫岡山UAEセンター (子宮動脈塞栓術(UAE) 保険適応外 40万〜80万)

広尾メディカルクリニック (特殊レーザーによる子宮保存手術 保険適応外 200万〜400万)

ウィメンズクリニック南青山 (抗アレルギー治療 月経血ドックシステム導入医院 保険適応外 5万〜)

霞ヶ浦医療センター ( 高周波切除器を用いた核出術 先進医療 20万〜)

子宮腺筋症に対するFUS治療 (子宮腺筋症に対してFUS治療を治験 研究段階にて費用負担はありません)

婦人科でも広がる内視鏡手術
 (婦人科内視鏡治療の実績と全国の医師名一覧)


※内視鏡手術については、日本産婦人科内視鏡学会の技術認定医名簿やAAGL
(アメリカ内視鏡学会)の日本人会員名簿で簡単に見ることが出来ます。


※リンクのほとんどは、私が実際に診察ならびに治療をしたところが含まれています。
参考としてリンクしておりますが、支障があればご連絡ください。